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中古車輸出の基礎知識

初心者必見!中古車輸出の全ビジネスモデルを理解しよう

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中古車輸出には、大きく分けてBtoBとBtoCの2つのビジネスモデルがあります。
特に、これから中古車輸出をはじめる方は、具体的にどこにどうやって販売するのかを決める前に、各モデルの特徴やリスクを理解しておく必要があります。



販売台数は多いが、資金負担が大きい「BtoB」モデル

旧来から、中古車輸出の主流はこのBtoB(業者間取引)モデルです。

現在、販売台数上位10ヶ国である、ミャンマー、アラブ首長国連邦、ニュージーランド、ケニア、チリ、スリランカ、パキスタン、ロシア、南アフリカ共和国のうち、ケニア以外は主にBtoBで販売しています。(ケニアもBtoBは多いです)。

BtoB販売は、その名の通り、各国の中古車販売業者に販売していくモデルです。

マレーシアの様に、輸入許可証(AP)を持っている業者でないと輸入できないという規制がある国もあれば、スリランカの様に、支払いはL/C(信用状を使った支払い)でなければならず、年式は製造3年以内でなければならないという規制がある国もあります。
各国の規制や条件は様々なので、それを理解した上で、現地の中古車販売店に自社と車を売り込んで行くことになります。

その上で、支払い条件や、どの程度の状態であればいいのかという基準、その他バイヤー側の作業をどの部分までセラーが代行するのかなどを交渉し、バイヤーがそれに魅力を感じれば継続的に取引していくことができます。もちろん、担当営業マンの人柄で顧客をつかむことも必要になってきます。



「BtoB」モデルの取引条件

BtoBモデルの取引条件は、さまざまなものがありますが、そのほとんどが掛売りになります。
前金を受領せず出港し、到着後30日以内、60日以内、120日以内、売れたら支払い
等の条件で取引を行うのが主流です。
中には出港前に50%の支払い、到着前に50%の支払いという、ややセラーに有利な契約条件で売買されるケースもありますが、上記の様にクレジット(支払猶予)を与えるケースが多いのが特徴です。

また年式規制があり、高年式車両が輸出される国が多いのも特徴です。
こういった高年式の車両は単価が高いので、その意味でも多くの資金が必要です。

例えば、平均売価が1台200万円だった場合、20台で4,000万円、40台で8,000万円の資金が必要になります。
オートオークション等で仕入れて、出港、バイヤーが支払うまでの間、通常1ヶ月から2ヶ月以上かかります。この間の資金繰りに耐えられる体制でないと、なかなか難しいモデルです。



「BtoB」モデルのリスク

BtoBモデルのリスクは、掛売りによる回収ができない問題です。
バイヤーの資金繰りや販売状況によって、約束通り支払われないこともありますので、この回収のリスクを考えながら、バイヤーを選定し、支払い条件の交渉も行わなければなりません。
「売るのは簡単」「回収するのが難しい」というのが中古車輸出業界の格言です。

また支払い不履行車両は既に現地に到着していることが多いので、バイヤーに支払い能力がなかったとしても、車両を現金化することは非常に難しいです。これも「BtoB」モデルの大きなリスクとなっています。



「BtoB」モデルの3つの販売スタイル

BtoBモデルの中には、大きく分けると下記の3つの販売スタイルがあります。

・「売り込み販売」スタイル
・「AA(オートオークション)エージェントフィー」スタイル
・「ブラザービジネス」スタイル

「売り込み販売」スタイル

「売り込み販売」は、バイヤーの欲しい車と価格をヒアリングし、オートオークションなどでその車を見つけ、利益を載せて売る形が基本です。
したがって、車の希少性や、単価、状態、仕入先によって得られる利益が変わってきます。

「AAエージェントフィー」スタイル

それに対して、「AAエージェントフィー」という手数料で販売する形態もあります。有名なのはロシアやニュージーランドなどですが、これは、基本的に一定の手数料のみ利益になるモデルです。
BtoBモデルの中では、この「AAエージェントフィー」の割合が一番多いです。

「AAエージェントフィー」のバイヤーは、自らオートオークションのセリ結果を見ることができる場合が多く、セラーはオークション代行として機能しています。
売価が数百万円の車でも一定の手数料で販売する上、前述のとおり掛売りになるので、低い粗利率に対して資金負担が大きくなります。

例えば、手数料10万円で販売している場合は、単価が300万円の車でも10万円の利益ですし、400万円の車でも10万円の利益となります。

中古車輸出の資金繰りで一番大きな問題は、消費税とリサイクル預託金です。
これらは、車の仕入れ時に支払い、輸出した後に還付されますが、どんなに急いでも出港後3ヶ月後に還付されます。
したがって、その間、消費税とリサクル預託金を負担しなければなりません。
これは、非常に大きな資金負担になります。

例えば、500万円の車を、「AAエージェントフィー」で15万円の利益で販売する場合、

仕入れ:500万円+消費税40万円+リサイクル券1.2万円=541.2万円
販売:500万円+手数料15万円=515万円
(※簡単にするため、船賃その他の輸出経費は除外して計算しています)

となり、1台あたり26.2万円の負担になります。

オークションなどで仕入れてから出港までは、早くても2週間以上かかります。
そして、前述のとおり、リサイクル預託金と消費税は、早くて3ヶ月後なので、約4ヶ月弱は、1台販売するごと26.2万円を負担しつづけなければなりません。

それに加え、掛売が多いこのモデルは、販売代金を回収するまで、多くの資金負担が必要になります。

このように、「AAエージェントフィー」での販売は、大きな資金が長い期間眠ってしまう割に、得られる手数料が非常に少ないことが多いため、非常に難易度が高いモデルになります。

しかしながら、この手法でしか販売できないマーケットも存在しますので、販売をしたい国が、どういうモデルが主流なのかを調べるのが大切です。

「ブラザービジネス」スタイル

新興国などに行くと、パキスタンやインド等の外国人の方が、日本から中古車を仕入れて、現地の店舗に在庫を並べて販売しているのを多くみかけます。
国によっては、港の回りなどの中古車販売店が密集しているエリアのほとんどのお店が、こういった外国人によって営業されていることもあります。

ビジネスチャンスだ!と考え、こういうお店に日本から中古車を販売しようとすると、大抵の場合「ブラザー」から買っているからと断られます。
「ブラザー」とは彼らの家族や親戚のことで、家族や親戚が日本に住んでいて、オートオークション等で仕入れた車を、現地のお店に送って販売しています。

彼らは仕入れと販売を家族、親戚、その他祖国の人脈で行うため、非常に低コストで運営しています。
したがって、こういう「ブラザービジネス」を営んでいる業者に中古車を販売しようとしても非常に難しいのが現状です。

このように、BtoBモデルは、非常に大きな販売台数が見込める反面、資金量が必要になったり、リスクが大きかったりするビジネスモデルになっています。



粗利率が高い「BtoC」モデル

BtoC(対個人取引)モデルとは、各国のエンドユーザーと直接商談をして販売します。
基本的に、現地の中古車販売業者を通さず販売するため、その分利益が取れるモデルです。

CardealPageの様なポータルサイトに掲載したり、自社のWEBサイトを使ったりして、世界に向け広く販売するケースが多いですが、中には、現地に在庫を運んで店舗で販売するケースもあります。

主なBtoCモデルの販売国

主なBtoC国への輸出台数

上記の国々が、主なBtoCでの販売国です。
一般的に、自国内に自動車メーカーの工場がなく、またディーラーもさほど多く存在していない国、地域になります。
しかしながら、現地の中古車に対するニーズは非常に高いのが特徴です。



「BtoC」モデルのリスクとメリット

BtoCモデルのリスクは、在庫リスクです。
多くの場合、個人ユーザーは、業者にくらべると自分の欲しい車のイメージを明確に持っている場合は少なく、また、なかなか掛売りをするほどの与信を取ることもできません。
したがって、在庫を仕入れ、それをWEBサイトに掲載し、広くお客さんを集めなければなりません。

メリットは、世界中のユーザーに同時に販売できることです。
インターネットを通じて多くのバイヤーに在庫をみてもらうことで、より多くの販売チャンスを得ることができます。

また国内にある在庫は、販売できなかったとしてもオートオークションで処分することができます。もちろんロスはでますが、現金化ができないわけではないので、未回収の場合の現金化が難しいBtoBモデルに比べ、比較的軽微な損害に抑えることができます。

これから新たに中古車輸出ビジネスをはじめようと考えている方には、リスクや必要な資金量の観点から、こちらのBtoCモデルの方がオススメです。
CardealPageは、そういった初めて中古車ビジネスをスタートする方の為のサービスをご用意しております。




このように、中古車輸出ビジネスには、国や会社の状況に応じて、様々なビジネスモデルが存在しています。

各モデルの特徴、リスクを理解して、自社に合った方法が何かを見つけるのが非常に大切です。

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