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輸出相場情報

主要輸出業者が“今”輸出している車はこれだ(2017年12月版)

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 中古車輸出には、大きく分けて「オークション代行販売」と「在庫販売(WEB販売)」があります。


 今回は、「在庫販売(WEB販売)」の車について、2017年12月15日時点で、複数の主要中古車販売サイトに掲載されている約14,000台の車両を弊社が独自に調査したデータをもとに、 今、どんな車が掲載・販売されているのか をご紹介します。


 在庫販売は、言うまでもなく在庫を保有するリスクがあるため、各社が販売している在庫は、各社が海外に売れていくと考えている在庫ということになります。

 したがって、これらのデータを知ることは、どんな車が海外に売れているかを知るヒントになります。

 また各社が掲載している在庫のメーカー・年式の傾向をつかむことにより、中小零細企業でも勝機のある在庫を仕入れるヒントを得ることができるでしょう。



「やっぱり輸出はトヨタが人気!?」:メーカー別掲載台数

 まずは、メーカー別の掲載台数比率をみてみましょう。

 「輸出はトヨタ車が人気とよく聞くので、トヨタ車を仕入れれば良いですか?」とご質問いただく事があります。
 確かにメーカー別掲載台数の比率を見ると、トヨタ車は44%と人気がある様に見えます。


メーカー別掲載台数 (2017年12月15日時点)

順位メーカー名掲載台数比率
合計14,266100%
1TOYOTA6,23144%
2NISSAN2,00914%
3HONDA1,1948%
4MITSUBISHI7295%
5MAZDA7145%
6BMW5544%
7SUBARU4603%
8SUZUKI4333%
9MERCEDES-BENZ3893%
10VOLKSWAGEN3743%
11ISUZU2031%
12AUDI1791%
13DAIHATSU1671%
14HINO1491%
15LEXUS911%
その他3903%


 しかし、自動車産業ポータル MARKLINESによると、2017年11月のメーカー別国内登録台数の比率でも、トヨタ車は48%と大半を占めております。

  「輸出はトヨタが人気」というのは、確かに現地のお客様の声を聞いても正しい のですが、国内で使用されている車のメーカー比率がそのまま輸出車両に引き継がれているとも見ることができます。
 
 したがって言い換えれば、トヨタ車以外の車も輸出されているので、あまり「輸出はトヨタ車」と考えず、 「どんなメーカーでも輸出できる可能性がある」という視点で仕入れを考えたほうがいい かもしれません。



「WEB販売用在庫は7年落ちが分岐点!?」:年式別掲載台数

 「WEB在庫販売には、どのくらいの年式の車が適していますか?」というご質問もよくいただきます。

 下記の表を見てみると。全掲載台数の 62.7%が2002年から2010年の範囲 となっています。

 つまり 7年から15年落ちの車両が、WEB販売ではボリュームゾーン になっています。

 中には、15年より古い車も掲載されていますので、そんな古い車が輸出されているのかと驚く方もいるかもしれません。

これらは、
・トラックやバス、バンなどの商用車
・カナダ15年以上 アメリカ25年以上など、輸入規制がある国向け
のような在庫です。


 対して 7年よりも新しい車は、WEB販売ではなく「オークション代行販売」として販売 されることが多いです。

 年式が新しい車を購入できるような経済力がある国には、大規模な中古車販売店があることが多いため、現地のサービスもよく、一般消費者が日本のWEBサイトから直接購入することは少なくなります。
 商流としては、日本の中古車輸出業者が電話やメールをつかって薄利で現地の中古車ディーラーに販売するケースが主流となります。

 国内の一般的な中古車業者にとっては、直接海外ディーラーに販売するのは、代金回収のリスクもつきまとうので現実的ではないのに対し、WEB在庫販売は、CardealPageの様な代行販売サービスを利用すれば、英語力や貿易の知識が無くても気軽に販売できます。

 そう考えると国内で買取って車両の売却先は、 7年よりも新しい車は「国内小売」か「オークション出品」で、7年よりも古い車は「WEB掲載」で輸出にチャレンジとすみ分け すると、より高く販売することができかもしれません。


年式別掲載台数 (2017年12月15日時点)

登録年掲載台数比率
総計14,266100.0%
196710.0%
197620.0%
197960.0%
198110.0%
198230.0%
198370.0%
1984100.1%
1985100.1%
1986110.1%
1987160.1%
1988180.1%
1989440.3%
1990400.3%
1991620.4%
1992730.5%
1993640.4%
1994790.6%
1995950.7%
19961851.3%
19971861.3%
19982932.1%
19992671.9%
20004503.2%
20014743.3%
20027695.4%
20038115.7%
20041,1347.9%
20051,1137.8%
20061,2568.8%
20071,2328.6%
20081,0857.6%
20098225.8%
20107255.1%
20115513.9%
20128025.6%
20133862.7%
20144813.4%
20154263.0%
20162181.5%
2017530.4%



売れ筋上位30車種を大公開!

最後に、掲載台数上位30車種をみてみましょう。

 一番多いのはVITZです。
 VITZは、1999年1月から生産されており、今でも販売されている息の長い車両の為、多くの在庫が掲載されていると考えられます。
 
 VITZの他にも、 ランキング上位には小型大衆車が多く、燃費の良い車は日本だけでなく海外でのニーズも高い ことがわかります。

 また30位以内には小型車以外の車もランキングされていますので、この表をながめるだけでも、仕入れのヒントになります。


掲載台数上位30車種 (2017年12月15日時点)

順位車名掲載台数
1VITZ323
2FIT317
3PASSO248
4RAV4212
5HARRIER206
6HIACE VAN204
7CANTER202
8IST195
9SWIFT192
10X-TRAIL180
11DEMIO168
12PRIUS166
13NOTE165
14LAND CRUISER PRADO156
15WISH152
16VOXY147
17CUBE147
18NOAH144
19ALLION129
20MARK X126
213 SERIES123
22ALPHARD123
23RACTIS122
24COROLLA AXIO122
25MARCH121
26PROBOX VAN117
27COROLLA SPACIO105
28FORESTER103
29SERENA102
30CARAVAN VAN102



海外バイヤーにとって付加価値のある車とは、どんな車?

 中には、VITZやFITが沢山掲載されているので、「これを仕入れれば売れる!」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
 しかしそういう場合は、大抵販売に苦戦し、長期在庫になることも多いと聞きます。


 なぜ、これら掲載台数上位の車は売りにくいのでしょうか。

  掲載が多い車両は、その分競合が多く価格勝負になりがち です。

 以前別の記事でお話したように、大手の輸出業者は、大量に輸出することにより物流コストにボリュームディスカウントが適用されています。

 したがって、大手輸出業者と同じ仕入れソースであるオークションから仕入れた場合、薄利で販売してもなかなか売れず、在庫期間が長くなってしまう恐れがあります。




 そこで バイヤーにとっての付加価値を考え、少しひねって仕入れ を考えてみましょう。

 例えば、VITZで2007年の車は、22台掲載されています。
 10年落ちの車両のため、基本的には過走行の車が多いですが、その中で8万キロ以上走行している車は22台中14台と64%を占めております。

  対してCardealPageで販売された車両の実績によると、 走行距離が少ない車の方が売りやすい傾向 にあります。

 サイトに掲載されている写真ではエンジンなどの状況がわからないので、バイヤーがなるべく品質がいい車を購入したいと考えた場合、 「走行距離の短さ」を購入する際の指標にする 方が多数いるようです。

 また古い年式の車両は、走行距離が違ってもそこまで大きく仕入価格が変わらないため、価格的には過走行の車と変わらない価格で販売することができます。
 
 このことは、流通量の多い車に限らず、他の車両でも同じことが言えます。

 いつも長期在庫で困っている方は、「走行距離が少ない車両」に目を向けてもよいかもしれません。




 このように走行距離にかかわらず、同じ車の中でも、 他の車両に比べて何かバイヤーにとって魅力的な付加価値がある車かを考え、仕入れる ことにより、中小零細企業でも大手企業に負けずに販売できる可能性を高めることができるでしょう。

 主要な輸出業者各社が、どんな車両をいくら位で販売しているのかを知るのは、輸出ビジネスの基本です。

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